私はいつも、日記をつける。
誰かに見られたくないから、引き出しの1番下に隠している。
私は、生まれてから一度も外に出たことがない。
でも、窓はあるから、陽の光は毎日浴びてるし、開けることもできるから、風もはいってくる。
でも、外にいる気がしない。
中だから。
そして、毎日の楽しみが日記を書くことになった。
私は残り少ない命だから、安静にしてないと、長く生きられない。
お父さんやお母さんを悲しませたくないから、安静にしなきゃならなかったけど、お医者さんが正直に話してくれた。
私は、安静にしててもしてなくても、もうあまり日数は残ってないらしい、と。
そして、私は安静にしてなくても同じなら、外で遊んでもいいのではと思い、こっそり部屋を出た。
初めて外に出た。
風が気持ちよくて、陽の光を真上から浴びて、大きく息を吸って吐いた。
木に寄り掛かって上を見た。
木漏れ日が眩しかった。
その時、ふっと地面に頭がついた。
目が覚めたら、夜だった。
そして、お父さんとお母さんがとなりにいた。
すごく泣いてて、あ、もう逝くんだとおもった。
でも、もう、悔いはない。
でも、名残惜しいな。
お父さん、お母さん、大好きだよ。
これが、私の日記帳。
8/26/2023, 12:36:54 PM