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「ごめんね。君はこの先へは進めないの」
諭すような優しい声
いつの間にか空になった手のひら
「待って、行かないで」
そう泣き叫んでも、届くことはない
「、間が…ない。ま ……す、ぎる。…長、ねば、」
何人かがコソコソ話す声が聞こえて
目の前がだんだんと暗くなる

一体これで何度目だろうか。

微かにあった気配はいまや殆ど感じられない
しかしそれは確かに、そこに存在している
進めなかったものたちは鍵のかかったこの部屋に居続ける

5/29/2023, 5:31:03 PM