◎何もいらない晴れた朝、窓の光が差すのに、眠さがほどけないまま布団の海に沈んだ。まぶたが重くて、気分もすり減る。そんなとき、ベッドの端で衣擦れの音がして、恋人がするりと潜り込んだ。目を閉じたままでも分かる、甘えた犬みたいに擦り寄る仕草。胸の奥がふっと温まって「この温もりがあれば何もいらない」と思えてしまう。眠いのに、心だけは起こされた。彼の体温が朝をやわらげたのだった。
4/20/2026, 10:35:02 AM