あなたに届けたい
※「」…語り手以外の誰かの声
()…語り手の心の声
一字空き…語り手が発した声
「あんたってさ、変だよね」
きっかけは誰かの一言だった。
その日から私の平凡な学校生活は壊れてしまった。
登校して下駄箱を開ける。
内履きを持ったとき、何か違和感があった。
よく見ると、靴の中には沢山の画鋲が入っていた。
(誰がこんなことを…)
教室に入ると、机には油性ペンの落書きがあった。
気持ち悪い。消えろ。死ね。
しねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしね。
すると突然、滝のような雨が一瞬降った。
外は晴れているので不思議に思い、視線を上にする。
誰かが私にバケツの水をかけたことが分かった。
机の文字に気に取られ、油断していた。
周りは静かに笑っていた。
(誰一人味方はいない…)
その日はもう耐えきれず、保健室に逃げ込んだ。
「なんで全身濡れているの?」
なんでもないです。気にしないでください。
オオゴト
大事にされるのが嫌で話したくなかった。
私は保健室を逃げるように出た。
階段を登って着いたのは屋上に出る扉。
ソーラーパネルがあるので立入禁止になっている。
しかし、なぜか鍵がかかっていなかった。
ドアノブを回してドアを開ける。
ソーラーパネルでよく見えないが、動く影がある。
気づかれないよう身を潜めながら少しずつ近づいた。
動く影はやはり人だった。
君は誰?そこでなにしてるの?
君は動きを止め、こちらを振り向いた。
「人…いたんだ、気づかなかった。」
「いつも迷惑をかけてばかり。だから消えなきゃ。」
(消える…?それってつまり…)
「この世界に、さようなら。」
私は飛び降りようとする君の腕を掴んだ。
待って。
死にたい君に私の言葉を。
1/30/2026, 2:51:56 PM