record observer

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その人間は、背中に負う傷は恥と教えられてきた。

だから、何事にも正面から相手と同じ土俵に立って向かい、決して背を見せずに堂々と負ける事もあった。

その人間は最後の時に背中に傷を負い死んだ。

しかし、表情は穏やかで後悔は見えなかった。

その人間は、必ずしも背に負う傷が恥ばかりではないと知った。

人生でもっとも大切で、命と引き換えに守ると己に誓うだけのこと。

そんな特別な存在が、この行動をさせ、守ることができたのであった。


3/23/2023, 11:10:39 PM