親指を通して持つパレットは、様々な色が混ざり合っていて常に混沌としている。既存の美しい色など存在しないし、必要でもない。それでも絵筆で描いたスケッチブックの一枚一枚は僕の世界そのもので、描いた絵は、どれも色褪せたりしない。好き好んで選んだ色はその時々、自由自在に揺れ動いた感情と同じ色。美しいとは言えないけれど、後悔しない色になったと今でも思っている。
6/21/2023, 2:03:31 PM