「酸素」 #2
人は、生きるために酸素を要する。
私は、生きるために貴方を要する。
酸素がなければ、人はものの数分で命を落としてしまう。でも、私の酸素が私のそばにあるのはいつも一瞬。だから私が生きているのは、ほんの僅かな時間だけ。
何度も死んで、何度も生きる。あなたが触れる度に、言葉を紡ぐ度に、私に命を吹き込むの。
ねえ、酸素さん。
いつもそばにいて私を生かしてなんて我儘は言わないわ。でも、だけど、せめてあなたを求めることを許して。遠くてもいいから、そばにいてよ。
私のこと、見捨てないでよ、
5/14/2025, 1:37:18 PM