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具合の悪い秋雨が私の心を曇らせる。別になんでもない1日だったのに、上司の電話一本でこの心は病んでしまったのだ。
「……ただいま」

「おかえり」
暖かいワンルームの住人は私の帰りを待っていた。顔を見るなり、手を引き机のハンバーグを自信満々に見してくれる。
あぁ、変な日もあるもんだな。ここまで気分が上がり下がりする日も珍しいだろう。
「ごちそうさまでした」
彼女は今日はもう寝よっかとまた私の手を引く。
悪戯が趣味の神とは違い、彼女は優しく抱き締めてくれる。その胸に抱かれたまま私は、明日が来ないよう祈り、今日に別れを告げた。

2/19/2023, 8:36:09 AM