君が僕に教えてくれたこと
お米は水で洗うこと
洗濯物はシワを伸ばして干すこと
よく失くす物には定位置を決めること
雷が鳴ったら君と手を繋ぐこと
そして、
僕には魔法が使えないこと
君が夢を追って遠くへ行くと言った日
応援したいと離れたくないで
僕の心は避けてしまいそうだった
けれど「行かないで」という僕の言葉に
君を引き止める力が無いことはすぐに分かった
君のことはよく知っている
僕が何を言おうと決めた事は貫くんだ
芯があって、凛々しくて、格好いい
そんな君が愛してるって僕に言うから
なんの躊躇いもなく信じられた
だから、呪文は使わなかった
使ったって効かないからね
僕は文明の利器に感謝しながら
大人しく君を待っていることにするよ
いつか君の顔を赤くする呪文くらいは
ちょっと考えておこうかな、なんて
【行かないで】
10/25/2023, 8:43:41 AM