あれから何度、朝陽は昇ったのだろう。
卒業してしまえば、会える場所も会う理由もつくれなくなるの。
君は皆んなよりも早く登校するから、私も早起きして同じ時間に同じ道を歩いた。
君の背中を見つめながら、ゆっくりと歩を進めた。
次の信号よ、止まってくれと。
君の横に並ぶことが密かな幸せだったんだ。
今でもあの日々を感じたくて、わざとこの道を通ることがある。
もしかしたら君が居るんじゃないか、なんて思う私は馬鹿なのかもしれない。
それでも、君を想わせていて欲しい。
もう少しだけでいいから。
〝君に会いたい〟
1/19/2024, 10:13:05 AM