あなたはたくさん傷ついてきた
子どもの頃から大人の顔色を窺って
周りの空気を読むことだけがどんどん上手になって
なぜかみんなよりも他人の気持ちに気づくことができるあなたは
人の気持ちのわかる優しい人
一緒にいて安心する人
きっとそう言われることが多かった
優しいね、真面目だね
聞き飽きるほど聞いてきた言葉
褒め言葉として受け取れたらどんなに楽だったか
ある時未来が真っ暗になって
スイッチが切れたように
みんなと同じように笑えなくなった
明日が来てほしくなくて声を押し殺して泣いた夜
それなのに朝が来ると動けてしまう自分が憎らしかった
辛いのに、涙が止まらないのに、
消えてしまいたいと願ってもなお、立ててしまうのが苦しかった
よく、ここまで生き抜いてきたね
ここにはあなたを追い詰めるものは何もない
ほら、あっちを見てごらん
朝焼けの空がきれいだろう
向こうにはあなたが好きな花の花畑があるんだ
あとで一緒に行ってみようか
ここではいつでも眠って良いし、おやつも食べ放題だよ
おまけにふわふわの犬もいる
最高だろう?
ここに来られたのは、あなたが頑張り続けてきたからだよ
よく頑張ったね
でもね、
もう頑張らなくていいんだよ
力を抜いて、ゆっくり休んで、好きなことをしようよ
頑張っている人にはそんな世界が待っているって
そう思えたらほんのちょっと
この頑張りが報われるような気がするんだ
『旅路の果てに』
2/1/2026, 1:03:43 PM