歌い人知ラズ

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みかんのふさ

目の前に一粒のみかんがある。
このみかんがあるから、私はみかんを食べられる。
この一粒のみかんがここへ来るまでに、
どんな旅をしてきたのだろう。

一粒の種がまかれ土の中から芽を出す。
雨や太陽、土の恵みを受けて、小さな芽が一本のみかんの木になるまで見守ってくれた人たち。
そしてみかんの木に実が成る。
木からもがれ出荷され、店頭に並び、たくさんの仲間の中から私の母に選ばれたみかん。
その中のたった一粒が今、目の前にある。
気の遠くなるような年月と、様々な人の手と
そして自然の恩恵
それらのつまったみかんが、私の目の前にある。
あんまり勿体ないので 思わずかしこまる。
ありがとう と思う。
いただきます と思う。

12/29/2022, 1:50:13 PM