いつからだろう、日常がモノクロになったのは。
将来の夢を語り、友人と駆け回ったあの日々。
子供の頃見ていた世界は色彩で溢れていた。
だがいつからだろう、気づけば白と黒で構成された味気のないものになっていた。
でも唯一、そんな世界に彩が与えられる瞬間が存在する。
その瞬間だけは現実から離れ、夢を見ることができる。
皆そんなひと時を密かに持っている。
と、私は考えている。
きっと、それは
好きなバンドのライブとか、
お気に入りの劇団の舞台とか、
本や映画、芸術品。
もしかしたら仕事終わりのビールかも。
それか大切な人との素敵な時間かも。
夢が完全に消えた世界では人は死んでしまうと思う。
肉体は生きていても、その人のその人たるものが消えてなくなってしまうんじゃないかって。
かくいう私も死にかけていた。
幾つになっても夢を見る瞬間は絶対に手放せない。
だって、
夢を見てたい。
1/13/2024, 6:00:52 PM