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午前4時、57分。
私はまだ薄暗い部屋の中で、スマホを見つめる。
昨日学校から帰ってきた後、ベッドの上で漫画を読み始めたところまでしか記憶が無い。いつの間にか寝落ちてしまった。昨日の投稿を読んでくれれば分かると思うが、私は昨日寝たのが遅かったのだ。丁度今から十数分後と言ったところか。
ベッドから身を起こし枕元に目をやると、寝る前まで読んでいた漫画が置かれている。自分の頭かなんかで折れたまま押さえつけてしまっていたようで、ページにくっきり折り目がついてしまっていた。お気に入りなのに。最悪だ。
折り目をできるだけ直し手に取って、並べられた77冊の中から
1冊分の隙間を探す。
キャラクターが急に2次元からやって来て、何らかの理由で私を連れて帰ってくれたりしないかな。楽しいだろうなぁ。
無理なのは分かりきっているが、どうしても考えてしまう。
お金が欲しい。グッズ欲しいしイベントだって行きたい。
今月はまだ始まったばかりだというのに、誕生日の友達が多く、貰ったお小遣いはそこまで残っていない。
仲良くなったら誕生日プレゼントをあげる、貰ったら返す、という女子の基本。正直めんどくさい。
あ゙ーーーーお金欲しい
私は漫画を見つけた隙間に入れ、部屋を出た。
……お腹すいたな。よく考えれば、寝落ちたのは夕方なんだから夜ご飯なんて食べていない。きっと、お母さんはどう声をかけても起きない私に気を使って、そのまま寝かせておいてくれたんだろう。
キッチンの方に行くと、お父さんのボールペンとラップに包まれたお皿が置いてあった。その上には、「あためてたべてね」という弟の字。1文字抜けている。
あぁ、私は一生、この人たちを大事にしよう。
ー
今日も、自分の状況をそのまま文にしてみました。
ちなみに出てきた漫画は銀魂です。私の人生の教科書。
【お金よりも大事なもの】2024/03/09 05:56:05
3/8/2024, 8:57:53 PM