「ねえ、おはなすき?」
「うん!すきだよ!」
「そっかあ、じゃあこのおはなあげるね!」
「わあああ!きれいなおはなねえ、ほんとうにいいの?」
「いーよ!きみのためだもん」
優しく笑う顔立ちに思わず見惚れていたら
はっと目が覚めた
そこには、潤んだ瞳の貴女の顔
「私、夢の中で何か言ってたかしら…?」
「いや?君の可愛い寝顔に見惚れていたよ」
「変なこと言わないでっ」
恥ずかしくて、顔を背けると、貴女はふっと一つ笑う
「これいる?」
「なあに。これ」
「花束」
「良いの?これ」
夢のように呟く
「良いよ、君の為なら」
あの頃のように
優しい笑顔で
6/23/2024, 3:12:35 PM