うごわ

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京也は僕の恋人だ。
その日は雪が降っていて彼は手ぶくろをつけていた
高校生になってから学校が違うため合う日が少なかったため久しぶりのデートだった
時間はあっという間に過ぎて行き現在20時
帰らなくてはならない時刻になった。
でも僕は彼を引き止めた。
だって月に1、2回しか会えないのだ。
元々遠距離恋愛が苦手だった。
あと10分でも5分でもいいもう少し一緒にいたかった
それを言えずむしゅっとした顔で不貞腐れていると
彼は自分の片方の手ぶくろを渡してきた。


〝明日放課後俺んとこにこれ返してきて!
だから今日はこれでがまん。明日いっぱいイチャイチャ
しよ、ね! 〟

そう言って彼は僕を駅のホームまで連れて行き、
軽く接吻をして寒い風を吹かせ到着した東武線に乗っていった。ドアの閉まり際に彼がまたなと小声で言っていた
そのことに少し嬉しさを感じ自分の家へ帰った。









それが彼との最後の会話になった







夜21時母が慌てて部屋に入ってきた
京也が飲酒運転中の車に轢かれた、って
頭部を強く打ってもう起き上がらないってさ




その2日後に京也は息を引き取った。




恋人が死んだ。

この人との将来まで考えていた

もういない

何処にもいない




でも僕は大丈夫

この手ぶくろがあるから





ね、京也







ずっといっしょだよ









#1 【 手ぶくろ 】






あとがき

初投稿こんなのでいいのか心配です😓
楽しんで頂けたら幸いです
次の投稿は明日か明後日に
ここまで見て下さり
有難う御座いました。


ひぐま ʕ •ᴥ•ʔ

12/28/2023, 4:28:32 AM