時雨(14)

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みんながみんな幸せな結末って絶対にない。誰かしら思うところはあるだろうし、誰かしら、何かしら我慢をしている。どこかで誰かが誰かの悪口を言ったり、愚痴をこぼしたりして不幸の輪はじわじわと広がっていく。人を蝕んでいく。誰かの幸せは誰かの幸せを削らないと生まれない。ある人が差し出した傘の下、誰かは濡れてしまう。一人が2つの幸せを持っていることなんてない。幸せは削られ、薄くなっていく。誰も当たり前が幸せだと思えなくなってくる。当たり前以上の幸せを望む。結局皆、最後に望むのは「普通の幸せ」。約束された「普通の最期」。平等って皆均等に幸せが行き届いてる事を言うんじゃないの?誰かにとっての幸せは私にとっての幸せじゃないかもしれない。変幻自在な「幸せ」は、人間をおちょくる。
幸せってなに? 幸せな結末ってなに?
答えが分かる人なんて一人もいない。いないんだよ。この世に幸せがどうだこうだと意見できる人間なんて存在しないんだよ。誰かに何かを言われてもそれは私の意見ではない。幸せって形がないから。誰にも見えないから。誰もしらないから。自分は幸せだと思うかもしれない。あの人は幸せじゃないと決めつけるかもしれない。
幸せって何だろう。幸せな結末ってなんだろう。
私の幸せは、今、好きなことが出来ること。自由に悩めること。そして、自分の幸せは何だろうと考えることが出来ること。
皆の幸せって何だろう。幸せを見つけたら、幸せかもしれない。
幸せは、不思議だ。

お休みなさい。

3/29/2024, 11:02:01 AM