『花畑』
今日 死んでしまおうと思いました
理由はありません
特に何があったという訳ではなく
なんとなく
死んでもいいかなと思ったんです
まるで
水彩画のような
美しい花畑の
側に植えられている
しだれ桜の下で
桜の花びらが散る
空を見上げていたら
このままここで
朽ち果ててしまっても
泣く人は誰もいないだろうと
なのに
誰かが耳元で囁く
「生きることをあきらめるな。幸せになることをあきらめるな。」と
その声は優しく懐かしい
すうっと耳の奥に染み込み
ふと 呼吸が楽になって
自分が泣いてることに気づきました
けれど
「少し遅かったですね…」
私は
そのまま静かに瞼を閉じました
9/17/2023, 12:26:07 PM