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本気の恋

記憶は霧のように晴れやかに曖昧で
意味など理解しようとさえもせず
立場すらわからなかった
あのころ

「それ」を思い出すことも「あの頃」を懐かしむこと
ましては思い出そう 思い出せるなんて 
なに?と寂しい恥ずかしさにゆらいでいた
あのころ

きっと私は、不細工で人より体も大きくてかんしゃくもちで
可哀想な 
それはそれは恐ろしく行き場もない漂う水草

夜の波と戯れて守られて遊べない友達に嫉妬して
消えたくなっても消えれず、ギリギリの行き場で
まだかわゆい、いい加減なことの繰り返しで漂う水草

自転車から原付に変わるころ
面白いようにコロガリオチテ…

痛くても
哀しくても
赤くしても

寂しい水草

誕生からそんな10代。




本気の恋

いつかはみな
わたしから去ってゆく

私もそうしてきたように

だらしなく みっともなく
気づかされたり気づいたりで

愛の形すら、いびつに心にくいこんだまま
とても簡単なことすら思い浮かばなくて

汚くても
流されても

笑顔の水草

コロガロオチテからそんな20代

9/12/2022, 1:16:23 PM