柵が作品P

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第7話
【花咲いて】

下校中、俺は見てしまった―――。


下校時間、俺は日直の仕事があった。
だから、蓮と美玖には先に帰ってもらった。
本当は帰らせたくないけど…まぁ、
待たせるのは蓮に申し訳ないし、しゃーないか、。

「よしっ!終わったー!」
日直の仕事を終わらせた俺は少しでも早く、
二人に追いつくため、走って学校から出た。
「あ、二人だ!」
二人の背中を見た俺は、叫ぼう
…とした。
俺は見てしまった。


二人の恋が 咲いていた姿を


なんでわかってたって?
…二人はキスしてたんだよ、。

やっぱ、世間、いや、神様は俺と蓮の恋より、
美玖と蓮の恋を応援してたんだ。
「あぁ、俺、おじゃまだな…」
俺は空にそう、ささやき嘆いた。

綺麗な花が咲いている。
それも、俺とは真反対に。

雨が降ってきた。
いつの間にか二人の背中は見えない。
天気さえも、俺の味方をしてくれないのか、。

びしょびしょになった身体。
びしょびしょになった顔。
涙で濡れたか雨で濡れたか、それとも汗でか。
あ、全部か。

「明日から二人とどー接すればいい…」

ぐちゃぐちゃになった俺には、
考えるコトすら できなかった。

【つづく】

7/23/2022, 12:19:22 PM