汚水 藻野

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あいつはいつでもヘラヘラ笑って憎たらしい奴だった。

でもあいつには「耐えられないもの」があって、あいつなりに「耐えていた」らしい。

目の前の深淵が、覗けずに黒いまま。

俺は焦った。

いくらあんな奴だったとして、それを見捨てていい言い訳にはならない。

俺は携帯でLINEを送ってみようとした。

「…あ、?」


俺は携帯を握りしめながら走った。

_2023.9.1「開けないLINE」

9/1/2023, 11:58:38 AM