ぺんぎん

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きみのせいでもう二度と口にできない、カップアイスを思って、つめたい舌を指の腹でこする。きみが食べさせてくれたひとくち、その甘さとおぼれたくなるやさしさをおぼえていて、いまもなお立ち止まったままなのはきっとわたしだけ。羽をむしられたせみのように、きみがわたしを守ってくれなくなってから、どこで眠っても体が痛い。うずくまる。

9/2/2023, 2:56:40 PM