高校のころ。バンド練習前にぼんやり校庭をながめていた時に、陸上部の顧問が水撒きしている風景を覚えている。夕焼けの、赤い景色だった。熊谷市出身で、小さい男の子が二人いるパパ先生。高校卒業して割とすぐに、病気で亡くなったって聞いた。不思議と真っ先に思い浮かんだのは、残された幼い子どもたちのことだった。赤い景色に立ったあの影を、彼らは一生知らないのかと思うと、巡り合わせの過酷さを痛感する。【放課後】
10/13/2024, 2:46:01 AM