幽霊花

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君は、文字通り太陽のよう。

私の名前の由来は太陽なのだと、
君は誇らしげに語って見せた。

だが、太陽が明るく輝くほど、
周りを照らす一方で、
その後ろには濃い影が出来るものだ。

君の前には大きな雲が立ちはだかった。

君は太陽であるくせして、
あんまり晴れという天気を知らない。


そして、君は言う。
自ずから名が体を表すということはない。
私は体で名を表せるようになりたい、と。

私は太陽を名乗れるほど、
明るい人間ではないのだけれど、
この名前が私に力を与えるのだ、と。


君は軌道にたくさんの隕石があろうと、
きっと、もろともせずに突き進む。
ぶつかる隕石が多ければ多いほど、
君は燃料に変えて、更に燃え、輝く。

君が背負った黒点こそ、君の、太陽にも勝る美点。

暗闇の中にあっても、君は光を探すことなく
自ら輝こうとする野心を持ち続けた。



名乗りなさい、自分が太陽であると。

君に今、雲間が訪れる。



―太陽のような

2/22/2023, 2:59:47 PM