足音と鳴り止まない銃声。建物は時折パラパラと音を立てて俺の肩に落ちてくる。
ミスった。
俺は今しがた廃ビルに立て籠もっていたテロリスト共とバチバチにやり合っていた。対峙していた奴らはそのへんに伸びている。銃声が聞こえるということは待機していた奴らも動いたのだろう。そう思って足を動かそうとしたときだ。
「…あ〜これ折れてるわぁ」
体を引きずりながら、入ってきた扉を押してみるも建付けが悪かったのか歪んだせいなのか開かない。救助を待ってる間に崩れるかもしれない天井、動かない足。詰みである。
んじゃ…しょうがない。この部屋には運良く窓が一つある。ここって何階だったか…覚えてねーや。
「不幸中の幸い様〜〜お願いしますよ〜!運だけはいいんで俺!」
彼はそのまま飛び降りた。
11/12/2023, 12:17:53 PM