クレハ

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ピコン。

鳴った音に反応して、スマートフォンに手を伸ばす。
通知欄に出てきた君からのLINEにぱっと顔を輝かせて、そして冷静に深呼吸。
だって、すぐ既読がついたら変に思われちゃう。

何分待てばいい?
カチカチ鳴る時計の針の音を聴きながら、全然気にしてませんよって顔してSNSを開くの。
TLを流し見するけれど、全然頭に入ってこない。

もういいかな。
もういいよね。

開いたLINE画面に、目を通して、文字を打ち込む。
誤字脱字を注意しなきゃ。
間違えてしまったら、話題が一つ増えていっぱい話ができる気もするけれど、やっぱりみっともないところは見せたくないでしょ?
ぐっと『届け』って願いながら君へ送る私のLINE。
一秒。
二秒。
ぱっとついた既読の文字に、君が私とのLINEを待っていてくれた気がした。
宙をふわふわ浮いてる気分。

ただの明日の連絡だったけど。

お題「君からのLINE」

9/16/2023, 7:59:09 AM