『雨音に包まれて』
雨が大嫌いだ。
貴方に告白しようと決めた日は雨だった。
「好き」雨音にかき消されながら、頑張って伝えた。
貴方は泣いていた。なんで泣いてるの?
嬉しくて…いや泣いてないし。雨だから。
私は雨が嫌いだったけど、雨が大好きになった。
君が私を振った日も雨だった。
「別れたい。自分勝手だよね。ごめん。」
私は雨のせいにして聞こえないフリをした。
君は何度も言った。私は雨に負けないくらい泣いていた。
君は泣いてる私に何も言葉をかけてくれなかった。
いや、きっと雨音に包まれて気付いていないだけだ。
やっぱり私は雨が大嫌いだ。
6/12/2025, 9:02:34 AM