アパー・キャットワンチャイ

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君は今何を考えているの?

机の下に足をばたつかせながら僕越しに窓を見る君。たしかに、今日は晴れてるし、校庭では体力測定をやっていて、ワイワイ騒いでて、楽しそうだよね。
それに比べて、この数学の授業は本当に退屈だよね。
でも、気になって仕方がないんだよ。
すらりとした長いまつ毛、肘をつきながらほっぺたに手を付けてるから、ほおが上がっちゃって視界が狭そうな目、でも輝いてる瞳。
なんで気だるげなのにそんなに可愛いの。
なんでビックリマークは階乗になるの。
なんで君は元気で明るくて、魅力的で、集中力は無いけど、とても楽しい人なのに、
なんで君は変な子って言われてクラスで浮いてるの。
なんで皆は分かってくれないの。

「なんで、外を見てるの?」

「ん?だって、皆が精一杯頑張ってる姿を見るのはテンションが上がるよね。数学はテンション上がんないけど。」

君はそういっていたずらっぽく笑う。
つられて僕も少し笑う。
前の方の席で話してしまったからか、心なしか先生がこちらの方を睨んでいるような感じがした。
先生はすぐに授業に戻り、進める。

(皆がいう普通ってなんだろな。普通じゃなきゃダメなのかな。こういう輝いている子がいると、羨ましくなっちゃうのかな。)
ちょっと学校という環境にムカつきを感じたけど、今は数学に集中だ。
なんでこんなに難しいの。
外ではさんさんと太陽が照りつける。
日光が反射して、君の瞳はキラキラと輝きを放つ。
眩しいぐらいに君は美しい。
いつか君が羽ばたいてくれる環境が見つかるといいな。
そんな想いを馳せながら、黒板をノートに写す。
暖かい陽気が窓から差し込むからか、僕の頬は真っ赤に染まっている。

2/27/2024, 8:54:03 AM