桜散る
最期に恋をした人に
別れを告げられたのは
桜が満開の頃だった
今思えば
そうしむけたのは
私だったような
気がしている
仕事中も
勝手に涙が溢れてしまう
笑顔を作っても
溢れてしまう
まるでひとり天気雨
家に戻ると
窓から見える桜が
散っていくのを
夜明けまで眺めていた
心に穴があく
本当に
ぽっかりあく
春なんてダイキライ
いろいろなもので
その穴を塞いで
ほころびを見つけては
塞いで
それを幾度も繰り返す
時を経て
春は
どこかにいる神様からの
ご褒美になった
散っても
また咲くのだ
生きている限り
さようなら
また来年も
きっと
逢えますように
4/17/2024, 10:56:14 AM