キンモクセイはきんもくせー
自分は人工的な香りが苦手だ。苦手を通り越してそれによって健康が覿面に悪化する。
人工的な香り、例えば香りの強い洗濯洗剤や柔軟剤、芳香剤、蚊を落とすものではアナログな線香から電気を使ったものなどしばらく嗅ぐ羽目になると頭痛が始まる。気分が悪くなり胃も痛くなる。
洗濯洗剤系だと朝、職場で会ってそのうち消えるというものでもない。
においはそのうち鼻が慣れてくるが外に出て鼻の中をリフレッシュして戻るとまた臭い…となるし慣れたと言ってもにおいの元の様々な物質は残っているため症状は続く。
ある時、秋になりある時期にある部屋の窓を開けていると頭が痛くなるようになった。
理由はすぐにはわからなかったが数年かけて原因がキンモクセイではないかという考えに至った。
家の中の窓を開けしばらく立っている。
頭痛が始まるのは決まって道路の向こうに植えられているキンモクセイの黄色い花が見える場所だった。
まさかと思った。なぜなら植っているキンモクセイは天然の香りだからだ。自分が苦手なのは人工的な香りだけのはず。それにキンモクセイは皆が好きな香り。
しかしみんなが見ているらしいドラマは見ていない、みんなが買ってるらしいCDは買っていない常に非主流派の自分はキンモクセイで体調が悪くなる。
それは動かしようのない事実だった。
そして今、キンモクセイの香りは大人気となり良さそうな保湿クリームにはキンモクセイ。家族の車内もキンモクセイ。もちろん天然ではない人工的なキンモクセイの香りのため次第に吐きそうになる。案の定だ。
しかも人工的なキンモクセイの香りは初めはバラの香りに擬態している。
子どもの頃にバラの匂いだと思って噛んでいた某L◯TTEの香水ガムはキンモクセイだった。だから噛んでるうちに目と鼻の根本の辺りが痛くなったのだ。
なぜ沈丁花の香りが流行しなかったのだろう。
沈丁花なら大丈夫なのに。
今日も窓を開けるとどこからか微かにキンモクセイの香りが漂ってくる。くせえ。
11/4/2025, 3:24:12 PM