鍵の心声

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僕はいつも狭い暗い部屋の中にいる
部屋にはシャーロック・ホームズ小説が一冊と
シングルベッドがポツンと置かれているだけ
窓はあるが僕の背では届かないぐらいの高さに一つ
窓の位置からして光は床まで届かない
夜になると月が見えるだけで
部屋にはカレンダーや時計はない
月が日付を教えてくれるだけ
僕の楽しみは夢を見ることだ
寝る前に今日はなんの夢が見られるかドキドキしながらベッドに入って目を瞑る。
楽しい夢を見られた日の翌日の夜はよく月の光が入って本のページを照らしてくれる
逆に悪夢を見た翌日の夜は真っ暗で身動きかとれない
こんなとこ早く抜け出して明るくて暖かい場所に行きたいそんなことをいつも思ってる

6/4/2024, 12:59:33 PM