卯波 稟

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【勿忘草】
『ごめん…これからは出会った事すら忘れて生きてって』
明日には親の転勤で大阪へ引っ越す事になった恋人が泣きながら渡してきたのは勿忘草の花束だった。
確か花言葉は…”私を忘れないで”。
『お前すごく頭いいから花言葉とかわかっちゃうかもだけど花言葉は全く関係ないから、』
泣いてるからなのか分からないが恋人の口がいつもより悪かった。
そして恋人は花言葉は全く関係ないと言っているが多分関係ありまくりだろう。
ハンドタオルがびしゃびしゃになるくらい泣きながら、自分の事を忘れろと言いい、花言葉が忘れないでの花を渡すか?。
そう思い僕は
『大丈夫…死ぬまで忘れないよ。安心して』
と言った。
すると恋人はぼろぼろと大粒の涙を流しながら抱きついてきた。
『ありがとう…!こっちも死ぬまで忘れない』

2/2/2024, 11:48:36 AM