手紙には十年後の日付が綴られている。
書き間違えかと思えばご丁重に曜日まで記載されているという丁重ぶり。ここまでは、まだ手の込んだイタズラの可能性もある。こんなことをする意味はわからないが。
開封すればさらに驚くことに私の名前である。
イタズラもここまでくると嫌がらせになってくる。
私の中の不信感はさらに強いものであった。
読まないと言う選択肢がないのもまた、改めて思えば不可解であった。
ともかくおそるおそる封を開けた。
開けた瞬間から、手紙は細切れになって消えていった。
わたしは、何をしていたんだったっけ。
2/15/2024, 4:28:46 PM