レム

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眠れないほど幸せな時間だった。彼女と過ごした時間は。

[○○くんは、スッゴク優しい人だね!]
[呼び捨てで、呼んでもいい……?]
[○○……私は、あなたが、大好き、です!]

その全てを覚えている。頭にこびりついている。誰か、彼女を忘れさせてくれ。
[ダメ。それは許さない]
[誰だよ……]
[振り向いちゃダメ。あなたは前を進むべき。忘れちゃダメ。あなたはこれから成長すべき。それと、死んじゃダメ。あなたは真っ直ぐ生きるべき!!]
その声が誰のものだったかは、わからなかった。けれど懐かしかった。


ーー
[全く、私はもう死んだのに……何でそこまで執着するのやら。……なんか考えたら眠れなくなってきたー!もう、あいつのことなんてずっと考えてやる!!]
すっかり静まり返った夜に、そんな明るい声が響いた。

12/6/2023, 8:49:32 AM