SunFlower

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ある日の私は、とても気分が落ち込んでいた。
列車に乗り、暖房のきいた暖かい空気を吸った。
窓側の席に座ると、小さくため息をついた。
私なんか、必要ないんじゃないかとか思って、いっそ消えてしまいたかった。消えて、最初から居ないことにしてしまえば、私はもう、傷つかずに済むのかもしてないと思った。
消えて、また現れた時、私はみんなと初めて会って、その学校の、転校生とかになれたら、また新しい学校生活を送れるんじゃないかと思った。
そして、今までの私は捨ててるわけだから、自分の好きなように、好きな人と、好きな友達と、1からやり直したいと思っていた。
今までの思い出がよみがえって来たから、心がぐちゃぐちゃになって、めに涙が溜まって、外の景色が、明るく霞んで見えた。

目を洋服の袖でこすった。洋服は、涙のせいで、そこだけ色が濃くなっていた。
ふと、窓の外を見ると、目を疑うような光景が広がっていた。
大きなグジラや、キラキラと鱗を輝かせながら泳ぐ小さな群れの魚、カメも、スイスイと泳いでいた。
少し遠くを見ると、そこには草原と青空が広がっていた。青空は、海と繋がっていた。そして、草原には、ライオンや、シマウマや、キリンが大きな綺麗な池で仲良く水を飲んでいた。そして、全てと繋がった空には、白い鳥が羽ばたいていた。白すぎて、目を閉じたくなった。
その時、私に憂鬱とか、悲しいとか、そんな気持ちはなくなっていて、綺麗なものを見れた嬉しさと、驚きと、ワクワクが重なって、なんとも言えない素晴らしい気分にひたっていた。
列車をおりた時、また頑張ろうという気持ちが、心に小さな芽を出した。
その芽を私が、愛情を込めて、育てていこうと思う。

2/29/2024, 9:35:05 PM