一年後
今回のお題が一年後、ということで、一年後の自分に向けてお手紙を書こうと思います。
拝啓、一年後の自分へ
高校に入学してから一年が経ち、新たな環境にかなり慣れてきた頃と思います。一年後の私は、いかがお過ごしでしょうか。
今の私の高校生活は、心から楽しいと申しあげることができます。
無論、全てが楽しいことばかりではありません。
レベルの上がった勉強、自分の何倍も優秀に見える仲間、中学の時より明らかに少なくなった自分の時間。それだけには留まらず、周りとの人間関係、将来への不安、環境の変化に適応しきることの出来ない体など、問題は山積みです。
これらの問題は、目をつぶって居られるほど小さなものではありません。日々を過ごす程、どんどんと膨れ上がっています。きっと、一年後の私にのしかかる問題は、もっと巨大なものとなっているのでしょう。
けれど、それでいいのだと、思いませんか。
きっと今の貴方は、先の見えない暗闇の中に囚われている事でしょう。越えられない、超えたくない夜を何夜も過ごしているのでしょう。
けれど、それでいいのです。
人生100年時代、貴方の人生はまだまだこれからです。
100年に比べてみれば、まだ5分の1も生きていないのですから、できないことがあったって、辛く苦しいことがあったって当たり前。もがいて足掻いて、時には涙に溺れて。そうして、泣き疲れて眠るのです。
この先楽になるよ!頑張れば救われるよ!だなんて無責任なことは言いません。この先もっと辛いかもしれませんし、頑張って救われるのなら苦労しません。
今の貴方に必要なのは、辛さを乗り越える事ではなく、寄り添って共存していくことだと私は思います。
頑張らなくていいです。温かいものでも飲んで、そっと自分を抱きしめてあげましょう。
長くなりましたが、最後に。
貴方のこれからの人生が、良きものとなるよう心から願って。
敬具 一年前の貴方より
5/8/2023, 11:18:05 AM