視線の先には、私の大好きな人がいた
私は【月夜 鈴(ツキヤ スズ)】不良グループ【butterfly(バタフライ)】所属のNo.7 韓国で言うマンネ(末っ子)だそんな私の好きな人……それはbutterfly首領【星宮 藍(ホシミヤ ラン)】butterflyNo.1の実力者で勝ったものはいないという
「おはよー」
「おはようございます! 藍先輩!」
「おはよう、鈴ちゃん」
鈴ちゃんって呼ばれるのは私がマンネだから
藍先輩は私を妹として見てる……恋愛対象にはならない、一生
学校が終わって帰る時間、藍先輩はbutterflyNo.2【黒瀬 玲奈(クロセ レナ)】強くて頼りになる、私とは正反対のオンニ(お姉さん)だ
「藍〜、一緒にかーえろ?」
「いいけど、そのまま家寄るとかやめてよ?w」
2人は仲がいい、私が入る隙もない……
「一人で帰るか……」
それからしばらく思い足取りで帰っていたら
「おい、お前」
「はい?どちら様ですか?」
「着いてこい?」
「えっ、ちょっ……!」
わけも分からないまま声をかけてきたチャラい男の人の車に乗せられてしまった
嫌な予感しかしない……
意識が朦朧としながらも重たい瞼を開けると……
そこには幼なじみの【水谷 湊(ミズヤ ミナト)】と【粼 朱里(セセラギシュリ)】の姿があった
「久しぶり、鈴」
「…………心配してた」
久しぶりに2人の姿を見て安心したのか、体の力が抜けていく感覚を感じた
2人は【2匹狼(ニヒキオオカミ)】の名で知られていた
「ありがとう、2人とも……」
感動の再会で少しジーンとしていると
「……なんもされてない?」
「え、何が?」
「あいつに、星宮藍だよ」
「いや?何も……」
「そっか」
「明日一緒に買い物行こーよ、鈴の服買いたい」
「ありがとぉ……!やっぱ持つ物は幼なじみだね!」
「ほんと元気だよね〜」
「それが私のいい所だから!」
「おはよ!」
「おはよぉ、行こ?」
「れっつごー!」
「うわぁ、可愛い……」
「なんでも似合うしね」
「確かに」
「んなっ///急に変なこと言わないでよ!」
「照れてるの?可愛い、」
「…………あれ、あいつ星宮藍じゃない?」
「えっ……?」
藍先輩がここにいるの?
「ほんとだ、早く逃げよ」
「あれ?鈴ちゃん?」
「あ……藍先輩」
「捕まっちゃった……」
「人生最大のやらかし」
「どうして2匹狼と一緒に?」
「幼なじみで、今日は服を買いに」
「そっか、じゃあもう行くね」
「早くどっか行けよ」
「鈴ちゃんに変なことしたら許さないよ」
なんか神経戦が始まっています……
「うわぁ〜!いっぱい買ったー!!」
「めちゃくちゃ買っちゃったけど、いいの?」
「いいよ、湊の金だし」
「それはそうかもw」
「酷ぉい!ww」
「…………藍先輩……」
「どうしてあいつのことなんか気にすんの?」
「気にするって言うか………好き……なんだよね」
「え……」
「あいつはダメ!絶対に!それに俺らがいるでしょ?」
「知ってるけどさ……かっこいいのはしょうがないじゃん」
「でもあいつ、黒瀬玲奈と付き合ってるって噂されてるよ?」
「下手に傷つくよりも、俺らにしよーよ、」
「……最低」
「まだどうなるか分からないのに……勝手に決めつけないでよ!」
「そっちの都合で私の気持ちを勝手に変えようとしないで!」
「鈴……」
「ふたりが私のことを思って言ってくれてるのはわかるけど、それは優しさじゃないよ」
「ごめん、俺らも鈴を取られたくなかったから……」
あれ、今サラッとなんか重要なこと言ったよね?
「今なんて?」
「だから!俺らも……鈴のことが好き……///」
「……ごめん、その気持ちには応えられないかも」
「告白失敗したら応えてあげる」
「鈴らしいね」
「ほんと!そーゆーところも可愛いし!」
「告白、頑張ってね」
「藍先輩、今日の放課後時間ありますか?」
「あるけど、どうかしたの?」
「いえ、少しお話があって」
「そっか、じゃあまた放課後にね」
「はい!ありがとうございます!」
「おまたせ、鈴ちゃん」
「いえいえ!私も今来たばっかです!」
「それで、話って?」
「あの……!私、藍先輩のことが好きです!付き合ってください!」
「ありがとう、伝えてくれて」
やっぱりだめか、、私には似合わないし……
「お願いします」
「え……?なんでですか?」
「なんでって……好きだからだよ?」
「黒瀬先輩と付き合ってるんじゃ……」
「あ〜、あれは腐れ縁、恋愛対象としては見てないから」
「じゃあ、本当に……?」
「そうだね、彼氏彼女だ」
「嬉しいです、こんないい日はありません!」
「浮気したらダメだよ?w」
「そんなことしません!絶対に!」
「知ってる、w」
私の視線の先には、憧れで大好きな愛しい彼氏が映っています
7/19/2024, 2:31:54 PM