ココロオドル
衆議院解散。選挙戦突入。
二十歳になって投票権がもらえた。今は18歳か。
投票所入場券を持って市役所へ。初めての投票だったので、入場券が折れたり汚れたりしないように、ものすごく気を使って持って行ったことを覚えている。
期日前投票だったので比較的空いていた。ただその分、選挙管理委員会の人たちの視線を熱く感じてしまった。悪いことしてないのにちょっとだけ手が震えた。
ここでいいですか、と係の人に聞いて箱に紙を入れた。
部屋を出て長い通路を歩く。
ついに……。ついに、投票してしまった。浅薄でいい加減で三日坊主で面倒くさがりの矮小な僕が、日本の未来に莫大な、甚大な、多大な、絶大な影響を与える一票を投じてしまった。数日後には、ガラッと日本が変わる。
心躍らせながら市役所をあとにした。
結果はというと、僕が投じた候補者が当選した。
ええっと……。
結果はというと、そこまで日本、変わってないです。時代の流れに伴う変化(科学技術の進歩など)ぐらいはあったけど、あの時心が躍ったほどではないですね。僕の一票、絶大じゃなかったみたいです。
じゃあ投票しなくてもいいじゃん、って言う人がいることもわかります。でも、今回の選挙も僕は投票に行きます。
なぜかと言うと、いつか、偶然、国会議員の先生方に会った時、あんたらのこういうところがダメなんだ、と大声で言ってやろうと思っているからです。
でもその最中、あ、自分、投票してない、って思い出したら、叱ってる言葉に、まったくエネルギーが入っていかない気がするんです。そういうの、なんとなくマヌケな感じがしますよね。
だから別に、100%良い人として投票にいく訳では無いです。私怨を晴らす、まではいかないけど、少しぐらいは感情論で文句言ってやりたいなと、そんな不純な動機も含んでいます。
ともあれ。
今回は多数側の陣立てにも、裏があると噂のたった者が幾人も並ぶご様子。攻めようによっては、少数側の勝利、とまではいかなくとも、それなりに戦果をあげられるのではなかろうか。
どんな結果になろうとも、軍配はいつも市民に上がってほしいものだ。
10/10/2024, 2:40:50 AM