お題
『夏』
ミーンミンミーン
「あつ………」
梅雨も開け本格的な夏が始まった。
夏休みに入ったから無理に外に出る必要はなくなったけどやることがない。親からは夏休みのうちにやりたいこと探しなさい、って言われたけど…何やればいいか分からない。
気分転換に近くの森で有名な川に行くことにした。
サラサラサラサラ
綺麗な波の音を立てている。聞いているだけで心地がよく寝てしまいそうだ。静かな森でただ1人岩の上に座っているとかすかに声が聞こえた。
『あそぼ……。』
あそぼ?って聞こえる。森は気が集結しているから太陽の光があまり入ってこない。そのため少し薄暗い。声質から中学生くらいと読みとる。こんな暑い中ここに来るなんて、自分と同じ思考なんじゃないかと思い、
「いいよ、!」
と、声の主にささやいた。
ガサッ
奥の茂みから音が聞こえる。声の主だとは思うが少し身構える。何かあった時のために、
ガササッ
草木は大きな音を立てた。その隙間から1人の少女が出てきた。肌はとてつもなく白く透き通っていて声の通り背丈も中学生くらいだった。
『あの…こんにちは。遊んでくれるんですか、?』
澄んだ声に魅了されてしまう。
「うん。遊ぼ、何する?」
彼女とは一日中遊んだ。特にこれ、っといった遊びはしていないが楽しかった。別れ際に彼女は言った。
『また来てね。』と、
意味も考えず自分は森を後にし、家へ帰る。また明日も行こうかな、とそう考え眠りについた。
今日はよく眠れそうだ。
6/28/2023, 10:09:24 PM