友達の思い出塗装の剥げたジャングルジムの前。夕焼け。絆創膏を貼った膝。5時のチャイムのひび割れた音。開いた口。震える手。『----』繋がった手の温かさ。長く伸びた影。遠くの笑い声。焼き魚の匂い。満面の笑顔。弾ける涙。『いいよ!』「え、全然覚えてない」棒アイスを咥えた幼馴染は、目を瞬かせた。「嘘だろ……」「むしろよく覚えてんね。5歳くらいでしょ?」「そりゃあ、」お前と仲良くなったきっかけだし。と心中で呟いた。
7/6/2023, 4:27:22 PM