帰り道、ブランコが視界の端に入る。空を見上げると、寝待月がすでに傾いている。いつもなら気にもとめないはずの、鎖で繋がれたその赤い座面にそっと腰をかけ、軽く地面を蹴ってみる。ぎぃ、ぎぃという音が、しんと寝静まった夜に吸い込まれていく。ふと、背中を押す、おばあちゃんの手を思い出す。しかし、今は背中を押す優しい温かな手はない。その代わりに夜の冷たい風が私の肌を刺す。空には欠けた月が浮かんでいる。会いたい−−−。
2/1/2026, 11:37:24 AM