初めてのひとへ
どうも。いわしです。今回はじめて書くことになったので、はじめましての人に注意書きを書くことにしました。この時点でめんどくさいですよね…。
強制では無いので、何も見なかったことにしてもらって構いません。
今回テーマが「雪」となっています。彼女(ヴァーニャ)が体験したことは、私の実体験でも少しあります。ファイブのように心優しい少年は来ませんでしたけど…。
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⚠️アンブレラアカデミーという海外ドラマの作品の二次創作のようなものを書いています。
⚠️オリジナルキャラクターがいます。エイトです。文字通りアンブレラアカデミーの一員で、No,8です。彼は触れたものを銅に出来る、または操れる力を持ちます。
⚠️全く知らないし…なにこれ?無理無理!などと肌に合わないと感じたら直ぐにスライドしてもらって構いません!!
⚠️それでも見たい、と思った人だけどうぞ!!
⚠️英語+意訳なので、会話がめちゃくちゃな時があるかもしれません。そこはご了承ください。
⚠️個人的に世界観はとても面白い作品だと思います…!この作品はアンブレラアカデミーを知ってる前提で書いているので、分からない人が出てきた場合は調べてもらって構いません!
⚠️今回は幼少期です。アンブレラアカデミー時代の子供たちを描きました。テーマが「雪」なので…
アンブレラ・アカデミー:The Brass Core and the Silver Battlefield
その日の朝、アカデミーの窓の外は、すべてが白銀の静寂に包まれていた。
稀に見る大雪。レジナルド卿は「悪天候により、精密射撃訓練は非効率である」と宣言し、午前中の屋外演習を中止した。それは、過酷な規律に縛られた子供たちにとって、神が与えたわずかな隙間のような「自由時間」を意味していた。
図書室の窓際。エイトは制服のブレザーの襟を正し、冷たいガラスに指を触れた。
「Look at them. Number Two and Number Six are already behaving like primitive nomads.」
(見てよ。ナンバー2とナンバー6は、もう原始的な遊牧民みたいに振る舞ってる)
中庭では、すでにディエゴが雪を丸め、ベンが戸惑いながらもそれを見守っている。
エイトは肩をすくめたが、その瞳には退屈とは別の、小さな火が灯っていた。彼は部屋の隅にあった古い真鍮のペーパーウェイトを手に取ると、コートも羽織らずに中庭へと足を踏み出した。
【中庭:開戦】
中庭の空気は、肺が凍りつくほど冷たかった。三人は冬用のコートすら与えられておらず、アカデミーの制服であるハーフパンツとブレザー姿だ。膝から下はすでに真っ赤に冷え切り、吐く息は真っ白な霧となって消えていく。
「Hey, Eight! I thought you weren’t the type to get caught up in stuff like this!」
(おい、エイト! お前はこういうお遊びにはノらないタイプだと思ってたぜ!)
ディエゴが不敵に笑い、手の中の雪玉を弄ぶ。エイトは余裕の笑みを浮かべ、手の中の雪を優雅に固めた。
「I should really be observing your foolishness from the warmth of the library. But… I guess a little fieldwork on projectile motion isn’t so bad either.」
(図書室の暖かさの中から君たちの愚かさを観察すべきなんだけどね。でも……投射運動のちょっとしたフィールドワークも悪くないかなと思って)
エイトは雪を丸める際、密かに懐のペーパーウェイトから一部の真鍮を削り出し、雪玉の芯(コア)へと埋め込んだ。
「Here’s the thing, Diego. Physics always wins.」
(いいかい、ディエゴ。物理学は常に勝利するんだ)
エイトが投じた雪玉は、真鍮の重みによって完璧な放物線を描き、ディエゴの肩に正確に直撃した。
「Ow! What the hell was in that?! It felt like a rock! 」
(痛っ! 何が入ってたんだ!? 石みたいだったぞ!)
「It’s called 'density', Number Two. You should try it sometime. 」
(『密度』って言うんだよ、ナンバー2。君もいつか試してみるといい)
激昂したディエゴが次々と雪玉を投げつけるが、エイトは一歩も動かずにそれを見越していた。ディエゴの軌道操作能力は凄まじいが、エイトは投擲の瞬間の筋肉の動きから着弾点を逆算し、最小限の動きで避けてみせる。
「Ben! Don't just stand there! Help me out! 」
(ベン! 突っ立ってないで助けろよ!)
背後にいたベンが、恥ずかしそうに顔を赤らめながら一歩前に出た。
「I don't know, guys... Father said we shouldn't use our powers for recreational purposes.」
(どうかな……父さん、レクリエーション目的で能力を使うなって言ってたし)
「Oh, come on, Six! Eight is literally using heavy metals! 」
(頼むよ、シックス! エイトは文字通り重金属を使ってんだぞ!)
「...Fine. Just a little. 」
(……分かったよ。ほんの少しだけ)
ベンが目を閉じると、彼の背中から「中のもの」の触手が一本だけ、控えめに出現した。その触手は雪を巨大な塊にまとめ上げ、エイトに向かって一斉に放った。
「Oh, you naughty one!"」
(おや、悪い子だ)
エイトは笑いながらも、指先で雪玉の中の真鍮コアを操り、空中でベンの雪玉を撃墜した。雪の粉が三人の間に霧のように舞い上がる。
【沈黙の後の、本当の遊び】
能力の応酬が数分続いた後、ふと、エイトの計算が狂った。
ディエゴが放った本気の雪玉を避けようとした瞬間、足元の氷に滑ったのだ。
「Whoa—! 」
(うわっ!)
エイトが不格好に尻餅をつくと、それを見たディエゴが腹を抱えて笑い出した。
「Look at the 'Golden Boy'! Not so graceful now, are you?! 」
(『黄金の少年』様を見てろよ! 今はちっとも優雅じゃないぜ!)
エイトは屈辱に顔を赤くしたが、すぐに冷たい雪を両手で掴んだ。今度は能力を使わない、ただの、柔らかな雪の塊だ。
「That’s it. The fun stops now.」
(そこまでだ。お遊びはここまで)
エイトが投げた無造作な雪玉がディエゴの鼻先に当たった。ベンも笑いながら加勢し、三人はいつの間にか能力を使うのを忘れ、ただ無邪気に雪を投げ合っていた。
笑いながら追いかけっこをしているうちに、三人は中庭の隅にある大きな雪の吹き溜まりに突っ込んだ。
「Wait, wait—! 」
(待て、待て——!)
ディエゴがエイトの足を引き、エイトがベンの袖を掴み、三人は連鎖するように雪の山へと崩れ落ちた。
深い雪の中に、三人の少年の体が埋まる。
「...Is everyone alive? 」
(……みんな生きてるかい?)
雪の中からエイトの声が聞こえた。
ディエゴが顔を出し、頭に積もった雪を振り払った。ベンも雪だるまのようになって笑っている。
「I think... I think my socks are officially gone. 」
(僕の靴下……完全に行方不明になった気がする)
ベンの言葉に、エイトは仰向けに寝転んだまま、真っ白な空を見上げて笑った。
「My collar is filled with ice. I will have a fever by dinner.」
(襟の中が氷でいっぱいだ。夕食までに熱が出るね)
「Shut up about the after, Eight. That was fun.right?」
(その後の話はいいよ、エイト。楽しかっただろ?)
ディエゴがエイトの肩を叩く。三人は真っ赤になった鼻をすすりながら、しばらく冷たい雪の上で笑い続けていた。
【帰還:嵐の前の静けさ】
屋敷の勝手口に戻る頃には、三人は文字通り「びしょ濡れ」だった。
ブレザーは雪を吸って重くなり、ハーフパンツからは水が滴っている。
「I told you we should have used umbrellas.」
(傘を使うべきだったって言っただろう)
エイトがブツブツと文句を言う。彼の完璧だった髪型は崩れ、首元には溶けかかった雪が入り込んでいた。
「You’re the 'Umbrella' Academy, Eight. Use your head.」
(お前こそ『アンブレラ』・アカデミーだろ、エイト。頭を使えよ)
「My head is currently frozen, Diego. 」
(僕の頭は今、凍結中だよ、ディエゴ)
「Guys, we need to sneak in... if Mom sees us like this...」
(みんな、こっそり入らないと……もしママに見つかったら……)
ベンの懸念は、その瞬間に現実となった。
「Oh, my!」
(まあ、なんてこと!)
エプロン姿のグレース(ママ)が、廊下で立ち止まっていた。彼女はいつも通りの優しい微笑みを浮かべていたが、その瞳には「お仕置き」の光が宿っている。
「Look at you three. You look like you’ve been swimming in the Arctic! 」
(あなたたち三人を見てみて。まるで北極で泳いできたみたい!)
「Mom, it was Diego’s fault. He wanted a caveman level fight.」
(ママ、ディエゴのせいだよ。彼が原始人レベルの戦いを欲しがってたから)
エイトが即座に責任を転嫁するが、グレースは三人の耳をひょいとつまんだ。
「No excuses, Number Eight. Into the bath, all of you! And no cookies until you’re dry and warm.」
(言い訳はなしよ、ナンバー8。全員お風呂に入りなさい! 乾いて温まるまでクッキーはお預けよ)
「No cookies?! 」
(クッキーなし!?)
三人は一斉に絶望の声を上げた。
温かい風呂に入れられ、お揃いのパジャマに着替えさせられた後、三人は図書室の暖炉の前で震えながら並んで座った。
エイトは毛布にくるまりながら、まだ少し冷たい自分の指先を見つめた。
能力や任務、父様の期待……そんな重圧がすべて消えた、純粋な冬の午後。
「Hey, Eight. 」
(ねえ、エイト)
ディエゴが小声で話しかけてきた。
「What? 」
(何だい?)
「Next time... no brass cores. Just regular snow.」
(次は……真鍮の芯はなしだ。普通の雪でやろうぜ)
エイトは温かいココアを一口飲み、余裕のある笑みを取り戻した。
「We’ll see, Number Two. 」
(考えておくよ、ナンバー2。)
暖炉の火が三人の顔を赤く照らしていた。それは、やがて来る過酷な運命の前の一時的な、しかし決して消えることのない「家族」の記憶だった。
アンブレラ・アカデミー:The Unsent Invitation and the Cold Comfort
窓の外では、三人の少年たちが泥臭く雪を投げ合っていた。
エイトが不格好に転び、ディエゴが爆笑し、ベンがそれを支えようとして一緒に倒れ込む。アカデミーの冷たい規律を、彼らの笑い声が少しずつ溶かしていく。
その光景を、二階の窓から二人の少女が見つめていた。
「Look at them. They’re like puppies in the mud. How immature.」
(見てよ。泥だらけの子犬みたい。なんて幼いの)
アリソンが退屈そうに髪を指でいじりながら言った。彼女の目には、その「泥臭い遊び」に加わる価値など微塵も感じられないようだった。
「But... they look happy.」
(でも……楽しそうだよ)
ヴァーニャが控えめに呟く。彼女の手は、窓ガラスに触れたい衝動を抑えるように、スカートの裾を固く握りしめていた。
「If you want to go freeze your toes off with those idiots, be my guest. I’m going to stay here where it’s warm and civilized.」
(あのバカたちと一緒に足の指を凍らせたいなら、ご自由に。私はここに残って、温かくて文明的な時間を過ごすわ)
アリソンは背を向け、鏡の前へと戻ってしまった。
一人残されたヴァーニャは、もう一度中庭を見下ろした。エイトがディエゴの首筋に雪を詰め込み、追いかけっこが始まっている。
——私も、あそこに行ってもいいのかな。
胸が高鳴った。ヴァーニャは自室へ駆け戻り、クローゼットの奥から「準備」を始めた。
アンブレラ・アカデミーのロゴが入った厚手のコート、編みかけの毛糸の帽子、そして耳当て。彼女は一つ一つのアイテムを、まるでお守りのように丁寧に身につけていった。
指先が震える。ワクワクする気持ちが、冷たい心臓を温めていく。
「Wait for me...」
(待ってて……)
彼女は廊下を走り、重い勝手口の扉を開けた。冷たい外気が肺に飛び込み、真っ白な雪原が彼女を迎え入れる。
だが。
中庭には、誰もいなかった。
そこにあるのは、三人が暴れ回った後の無残な雪の轍と、エイトが落としたであろう小さな真鍮の破片だけだった。
笑い声はもう聞こえない。風の音だけが、ヴァーニャの頬を冷たく撫でていく。
「Oh... 」
(あ……)
期待が大きかった分、失望は重く鋭かった。
準備したコートも、耳当ても、今はただ自分を「外側」の人間だと強調するための重石にしか感じられない。ヴァーニャは雪原の真ん中で、一人ぽつんと立ち尽くした。
視界がじわりと滲む。溢れそうになった涙が、冷たい風で凍りつきそうだった。
その時。
——パフッ。
軽い衝撃と共に、ヴァーニャの背中に雪玉が当たった。
驚いて振り返ると、そこにはファイブが立っていた。彼はコートも羽織らず、制服のままで、手の中で次の雪玉を転がしている。
「Your defense is wide open, Vanya. If this is true, you’d be dead in three seconds.」
(防御がガラ空きだよ、ヴァーニャ。統計的に言えば、君は3秒で死んでるね)
ファイブはエイトのような皮肉を口にしたが、その瞳には冷徹さよりも、どこか気まずそうな色が混じっていた。
「Five... I thought you were in the library. 」
(ファイブ……図書室にいるんだと思ってた)
「Books are quiet. But the silence out here was getting annoying.」
(本は静かだけど、ここの静けさはちょっと鼻につき始めてたからね)
ファイブはそう言うと、わざと下手なフォームでもう一つの雪玉を投げた。それはヴァーニャの足元で虚しく弾ける。
「...Is that the best you can do?」
(……それが精一杯?)
ヴァーニャが鼻をすすりながら、小さく笑った。彼女は地面の雪を掴むと、ファイブに向かって投げ返した。
ファイブは空間跳躍を使えば簡単に避けられたはずだ。だが、彼は一歩も動かず、ヴァーニャの不器用な雪玉を正面から受け止めた。
「Bullseye.」
(命中だ)
ファイブは胸元についた雪を払い、ヴァーニャの隣まで歩いてきた。二人は並んで、三人が残した雪の跡を見つめた。
「They already went inside. Mom is giving them cocoa.」
(みんな、もう中に入っちゃった。ママがココアを淹れてるよ)
「I noticed. They looked like drowned rats.」
(気づいてたよ。ずぶ濡れのネズミみたいだったね)
ファイブはポケットに手を突っ込み、どうでもいい日常の話を始めた。
「By the way, did you see Pogo this morning? He was trying to clear the porch and nearly slipped on his cane. It was almost worth recording.」
(ところで、今朝のポゴを見たかい? ポーチを掃除しようとして、杖を滑らせそうになってた。記録に残す価値があるくらいだったよ)
「He would have been so embarrassed. 」
(ポゴ、すごく恥ずかしがっただろうね)
「Exactly. 」
(その通り)
二人はしばらく、冬の冷たい空気の中で、とりとめのない会話を続けた。
ヴァーニャの悲しみは、ファイブの淡々とした言葉によって、少しずつ凪いでいった。彼はヴァーニャを「家族の輪」に強引に入れることはしなかったが、今、彼女が一人ではないことだけを、その場に留まることで証明していた。
「Let’s go back,Vanya. If we stay out here any longer, we’ll start looking like those three idiots. And I have a reputation to maintain.」
(戻ろう、セブン。これ以上ここにいたら、あの三人のバカと同じに見えちゃう。僕には守るべき評判があるからね)
「Okay, Five.」
(うん、ファイブ)
ヴァーニャは、自分で用意した耳当てを少しだけ直した。
二人が屋敷へ戻る歩調は、ゆっくりとしていた。中庭に残された二つの足跡は、重なり合うようにして、温かな光の漏れる玄関へと続いていた。
1/8/2026, 1:31:59 AM