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「ねえー、姫子ちゃん、また今度ナイトボート行かない?」
「何それ、ナイトボート?夜に何かやるの?」
放課後の教室、
放課後は姫子ちゃんに意地悪するクラスメートもいない。
だから大丈夫、
「うん!夜に近くの湖で星とか月とかを見るの!姫子ちゃんそーいうの好きじゃん!でも、姫子ちゃんの自由だけどね!」
あたしは姫子ちゃんが大好き、
優しくてほわほわしてて可愛い理想の女の子、
本当に憧れる。
だけどよくわからないんだけど姫子ちゃんのお母さんがいんしゅんてん?って奴をやったみたいで姫子ちゃんは色んな人にいっつも意地悪される。
姫子ちゃんは悪くないのに…。
「うーん、良いよ。だけど満月の夜がいいな。満月好きだから。」
「満月素敵だもんね!だけどあたし、三日月の方が好きかな、可愛いから」
「三日月も良いけど三日月はさみしい気がするの。満月は光り輝いてて何かさみしくないでしょ?」
「うーん、確かに三日月の夜って寂しい気がするよね。わかるよ。」
「うん!あ、そろそろお父さんがお仕事から帰って来る…。先帰るね。満月の夜にそのナイトボート行こ!」
「うん!ばいばーい!」







そしてあたしも帰ることにした。
「満月の夜はー、後何日寝たらくるのかな?」
帰ったらお母さんに聞こうっと!」


そして数日経った。
もうちょっとで満月かな?
楽しみ!

だけど、帰ったらお母さんは真っ青な顔で
「あのね、姫子ちゃんが交通事故で亡くなったそうよ。」
だって、

何で満月が来る前に死んじゃったの?
約束したのに、
皆は姫子ちゃんを可哀想可哀想って言うけどあたしも十分可哀想だよ。
大好きなお友達がいなくなったんだから。
結局ナイトボートは今日1人で来た。


星が全くなくて湖もどんより暗かった。
そして空に一つだけあるのは三日月、
「あぁ、今日は三日月か。早く満月にならないかな。」




(何これ、ちなみに姫子ちゃん達は小1設定です。)

1/9/2024, 12:19:16 PM