おまえの死体

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「じゃあさ、僕達2人だけはお互いの弱いところ見せあって泣きたくなったら電話するか会うって約束しようよ」


前に君が言ってくれた言葉。

昔の私は好きな男の子の気の引き方が分からなくて何も出来なかった。強いて言えば目が合った時に笑って会釈するくらい。

「ねぇ、可愛いでしょ?私。知ってるよ。だって君に会うためだけに美容院に行って髪の毛を染めてエクステを新しくして、ちょっとダイエットもした。今日だって家出る4時間前に起きて準備したんだよ。可愛いでしょ私。
まだ、終電あるけど、これから逃してもいい?」
ニコニコ笑いながら言う私に君は眉毛をへにゃっと曲げて笑っていた。

こんな事を初恋のあの人に言ったらどんな反応するのかな。照れるのかな。あの人のことだからきっと嫌な顔をするんだろうな、笑
変わってしまってごめんね。


君と約束したあの言葉。私が君の前で泣かなかったこと、気づいてる?
泣きそうでたまらなくなっても拳を握りしめて涙をこらえて笑顔でバイバイした後、私がどんな顔をしていたのか。なんて知らなくていいの。
すきだよ
って伝えられなかったね。私の泣き顔、可愛いの。だから、精一杯の強がりで君の前では泣かなかったんだ

陽だまりのようないつも明るくて笑っていて。そんな私だけを知っていて欲しかったから。
だって君の前で行かないでって、あともう少しだけ一緒にいよう、?って。私辛いことあったの。なんて涙を流したら君は私の事好きになっちゃうじゃん。可愛い、すき、ってなるじゃん?

そうなって欲しかったんだ。好きになって欲しかった。可愛いって、思って欲しかった。全部全部、強がりだったよ、私を可愛いなんて思えないし帰らないで欲しかった一緒にいたかった彼女にしてほしかった泣き顔だって見せたかった弱いところも受け止めて欲しかった、


叶わなかったことをツラツラと並べて感傷に浸るのはもう飽きたので私は精一杯の強がりで今日も生きてるの

だから、泣かないよ

3/17/2024, 12:09:11 PM