「記憶のランタン」
飼い主は、実は犬が苦手だった。
物心着いた頃から、動物好きの父に育てられる。
でも、犬に吠えられる事が怖く。
犬の前で常に涙し固まる私。
そんな私に、決定的な事件がおこる。
小学生の頃、私の家のまわりは、犬ブームだった。
当時は、まだ放し飼いが普通。
犬が単独で散歩している時代だ。
当然、私の家のまわりも、犬がみんな放し飼い状態だった。
ボスのトムじいさん。
ご近所さんもかなり噛まれている。
それをとりまく、メリー、チビ、ルナ、ごん、ごんJr、ぷー。
メリーは、ふわふわの真っ白な毛並みに、ピンクの鼻。
飼い主さんが書いた眉毛がチャームポイントだ。
家の村の入口に住んでるので、よそ者が来ると、真っ先に吠えてみんなに、教える係だ。
チビは、トムじいさんの家の横に住む。
ボロ雑巾みたいな見た目で小さい。
大人しく多くは語らないが裏ボスだ。
ルナは、唯一の女の子。
見た目も役割も峰不二子だ。
ごんは、イケメンの真っ黒のプードル。
ルナの旦那だ。
ごんJrとぷーは、ルナとごんの息子になる。
1匹1匹で居ると、トムじいさん以外は可愛く大人しいが、これが一致団結したら、すごい事になる。
郵便屋さんを群で追いかける。
配達員さんは、死ぬ気で、宅急便をとどける。
そんな矢先、村の組内で、犬の放し飼いについて、辞めようと話になった。
村の中で小学生になり、単独で下校する私の為だった。
私は、他の犬達とは、仲良くやれていたが、トムじいさんには、目をつけられていた。
でも、そこは、やはり昔。
一筋縄にわかったとは行かず、何度かトムじいさんに下校中追いかけられた。
そんな時は、決まってチビが助けに入ってくれていた。
チビは、唯一私が1番大好きだった犬。
また、別のお題の時に詳しく書きます。
そんな矢先、チビ不在中に、私は、トムじいさんに噛まれた。
私は、それから犬が苦手から怖い存在になった。
そんな私が、犬を克服するなんてこの時の私からは、想像出来なかった。
愛犬を引き取り、愛犬のお母さんになったあの日から、私の世界は変わった。
犬がこんなに可愛く尊い生物だと、気づかせてくれた、我が家の愛犬に感謝。
11/18/2025, 10:33:54 AM