俳句er

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「街の明かり」
僕の友人は夜が好きだった。
暇さえあれば街の中に消えていった。
その後ろ姿が目に焼き付いて、
最高にかっこいいと思ったんだ。
街に招かれるように
左手にはタバコをふかし
右手には愛車の鍵が束ねられたキーホルダーをまわして
笑顔で消えていくあいつの後ろ姿は
僕の憧れだけど遠い存在。
彼のような夜の街に似合う男になりたい、
そう思ったことも何度もあった。
僕は街の明かりを眺めながら、
あいつを見送る

7/8/2023, 1:03:14 PM