眠てぇからご飯食うぜ!

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お題「ありがとう、ごめんね」※長文

僕の幼馴染みのみっちゃん。
みっちゃんはいつも僕のそばを離れない。
教室に居ても、お外で遊んでても、おうちへの帰り道も今も。

だから、僕は聞いた。

「みっちゃんは、僕のこと異性として好き?」
みっちゃんはすこしうつむいて、顔を赤くしながら呟いた。

「…うん」

その言葉が聞けて僕はすごく嬉しかった。
…あのね、みっちゃん、僕

「ありがとう、ごめんね」

僕も好きだよ。みっちゃんのこと。
ああ、でも、こんな最後に伝えちゃっても、いいのかな。
僕の気持ち、伝えてもいいのかな。

そう考えているうちに、エンジンの音が大きくなる。

ああ、まずい、早く決断しなきゃ

「…わかってた。叶わない願いだったよね」

早く、早く

「知ってた。私のこと、全然見ないし。おしゃれしても、かわいい仕草をしてみても、笑って目を逸らされてごまかされるだけだったもん」

それは、違うよ、違う、ああ言葉がでない!
さっきのは違う、違うんだ、ただ、こんなお別れが、申し訳なくて、

「だから…大好きだったよ。いつも一緒にいてくれてありがとう。最後にこんなこと言ってごめんね。さようなら」

僕と彼女がずれていく、姿が見えなくなっていく。
頬に伝う雫。
僕の世界は歪んでいく。
過去の自分を恨む、情けない男。
受け入れるだけの、根性なし。

ああ、僕は、僕は
僕は…大好きだよ…

12/8/2024, 3:33:27 PM