もう一つの物語____
2022/06/08 想像日記
「アハハハ」
仮面を被っているような、
とても我慢をしているような顔だった。
「なんか最近、クジラが信じられない」
クジラは6月から変だ。急に泣いたり倒れたりそして、変な嘘をつき変な笑い方をする。それが怖くて少し、ムカついてしまう。
「えー、まじ?!」
ほら、今もだ。頑張って笑ってる。この前だって給食前に先生と隣の教室でなにか話していた。絶対になにか嘘をついていて絶対になにか隠し事をしている。途端に、私は不安になった。もしかしたら私がなにかしたんじゃないか。でも、そんな覚えないし、第一なぜ隠したりなんかするんだろう。そう、私は頭の中がぐるぐると回るだけだった。
クジラは、また給食を食べずに読書をしている。食欲がなくなるほどなにかしたのかな…。給食を食べ終えると急いで今、同じグループの女子二人とトイレへ行った。いつもはクジラと行くのだけれど今日はやめておいたほうがいいかもしれない。
「ねぇ、最近クジラ変だよね?」
「あー、確かに」
「うちらなんかしたかな」
「うーん」
(これは想像で相手の気持ちを書いているのでトイレのときは私は教室にいました。)
「ちょっと、距離おこ」
歯磨きから帰りまたクジラを誘ってトイレへ行った。そう言うと彼女はまた作り笑いをして固まっていた。あぁ、その笑顔、気持ち悪い。
「えー?どうして??」
「だって変じゃん」
「別に私はいつも通りなんだけどなぁー」
ほら、また嘘をつく。話しても駄目だと思った私は自ら彼女を避けた。でも、クジラは必死についてこようとする。そんなに私といたいなら嘘つかずに正直な気持ち言ったらいいじゃない…!
あとがき
私の親友の気持ちを想像して書いてみました。
もし、あのとき原因は親友の貴方だと言ったら
どうなってたんでしょうか…。
嘘をつくのはいけないことだとわかってます。
でも、話せる状況ではありませんでした。
初めての過呼吸や初めてのすべての食べ物に対しての吐き気。怖かったんです。苦しかったんです。
しょうがないと思う私は最低でしょうか。
10/29/2022, 4:07:32 PM