時雨

Open App

現実に疲れた。
考えながら、ビルの窓に映る自分を見る。
ここではないどこか。
窓に触れた瞬間、
吸い込まれていった。
ココデハナイドコカをさまよい続ける。
限りない海と夜空に飛び散る星と硝子。
海は規則的に皺を刻む。
永遠に続きそうで、気持ち良くて、怖くて。
もう戻れない。
 ○
。   ○ 。○
  。◦
ただ海に沈む。

6/27/2024, 10:26:21 AM