「常に最悪の状況を想定して備えなさい。」
それは生きていく上では当然の事かもしれない。
「備えあれば憂いなし」という言葉がある通りそういった事態は余りそう起こり得るものではない。
起こり得るとしたらそれは我々の想像を遥かに超えるそれ以上の事態か、それ未満の他愛のない事態かのどちらかである。
起こり得る事態の80%位は何も起こり得ないと仮定できるのであれば残り10%は起こり得たとしても大した問題にはなり得ない。
では残りの10%はどうだろうか。
最悪の事態とは常に後ろ髪を引っ張られるような思いで想定しなければ些細な事であれ簡単に脆く崩れ去るものなのかもしれない。
最悪の事態が発生した際、その人物や企業の本性が露わになる。
だが我々は知らなければならない。
それはあくまでもその人物やその企業のほんの一面に過ぎないのだと。
そして我々はその人物や企業が今できる事をできる限りしたのであればそれ以上の事を決して求めてはいけない。
それは懲罰感情というものが働くからである。
懲罰感情というものは決して良いものではない。
人間として当たり前のように起こり得る感情なのだから。
人間の本能ほど醜いものはないのかもしれない。
だが、その本能すら我々の一部であり一面なのである。
だからこそ他者の行動を戒め、認め、赦す必要がある。
現代の私達は果たして互いに信じ合え、認め合えていると言えるだろうか。
あなたは如何だろうか。
最悪とは常に最悪な事とは限らないのだから。
「ヒトとは何か」
6/6/2024, 11:45:44 AM